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意味を覚えて終わり?!必要な単語知識とは

英語を勉強するうえで絶対に避けては通れないのが、単語学習です。

そしてこれは多くの教育現場で教師が頭を悩ませる分野でもあります。

現状の単語学習というものを考えると、

その意義が十全に発揮されているとは言い難く、

見直しが必要であると言えるでしょう。

単語学習の現状とその指導の難しさ

現状多くの教育現場、学校や予備校などで行われている

単語学習の方法は、

・教科書や市販の単語集を配布

・定期的な確認テストの実施

というような形をとられることが多いです。





書店に並ぶ単語集の見出し語数は、

例えばターゲットであれば1900語、システム英単語であれば2021語と

とても授業内で一語一語教えられる量ではありません。

これこそが単語学習指導の難しさであり、

現状単語学習のほとんどは生徒の自主学習に頼らざるを得ません。

そのため確認テストの持つ役割というのが非常に重要になってきます。

テストの波及効果

教育学上、テストの実施にはその波及効果というものが存在し、

学習者に対し大きな影響を与えるとされています。

世界史の中世ヨーロッパを試験範囲とすれば自ずと

生徒はその範囲を勉強してくるので中世ヨーロッパ史に関する理解が深まる、

といったようにテストがあることによって学習者の勉強内容や理解に影響を

与えるというのがその一例でしょう。





単語テストの場合を見ると、多くの場合英単語を見て意味を書かせる

といった形式で実施されますが、その場合学習者には英単語を見て

意味を連想できるようにするという学習が促されることになります。



これが意味を見て英単語を書かされる形式であった場合

学習者は単語のスペリングまで覚えようとしてくるはずですが、

スペリングの知識まで受験で要求されるかなど様々な要因から

テストの形式が選択されます。

必要な単語知識とは

はっきり言って受験勉強という枠組みからのみ判断すれば、

単語知識として学習者に求められるものはスペリングとその訳語くらいなものでしょう。

あとはセンター対策として発音アクセントがせいぜいといったところです。



しかしながら、グローバル化が叫ばれ英語を使用する機会が

増えている現代において、コミュニケーション英語を謳う以上使える英語を考える必要があるでしょう。





語の構成要素を知り単語の意味を概念的に把握することや

各語のコロケーションについてまで把握しなければ、

会話にしろメールにしろ適切なコミュニケーションを望むことはできません。

最後に

ここまで現状の単語学習に関する問題点を挙げてきましたが、

それでは学校での単語テストは語の構成要素やコロケーションに関する

知識まで問いましょうと簡単に済ませられる話ではありません。



学校など多くの教育現場における指導は大学入試から大きく影響を受けています。

これも波及効果のひとつであり、大学入試という大きな試験に教育現場全体が影響を受けているのです。



教育現場における指導を改善するには、入試システムという

より大きな視点で改革を試みる必要があります。



現状学習者という立場でできることはと言えば、

必要な単語の知識がスペルや訳語だけではないということを

知っておくこと程度でしょうが、知っているかどうかで

その後の英語学習は大きく変わってくるでしょう。