①一冊を完璧に！
あれこれ手を出すより、一つ一つのことを確実に処理していくのが良い、ということがよく言われますが、これは受験勉強にも当てはまります。複数の参考書に同時に手を出すより、まず一冊を完璧に理解して定着させることが、かえって志望校合格への近道だったりします。しかし、一冊を完璧にしたらいい、と言うのは簡単ですが、実際は一冊を完璧にすることですら、やはり難しいことであると思います。そこで、今回は、一冊を完璧にする、その方法を紹介します。

②完璧にする方法
完璧にする、というと、まるで参考書の隅々まで覚えなければならないような印象を受けますが、あくまで自分の志望校のレベルまでを完璧に出来たら、それでOKです。ただ、それでも、上位の大学を狙う人なら、かなり高いレベルまで学習する必要があります。そこで役に立つのが、段階的に勉強する方法です。これは言い換えれば、周回を前提として、参考書を読むということです。例えば、英単語集を勉強する際、英単語一つに対して複数の意味が書かれていたり、派生語が載っていたりしますが、上位校を狙う人なら、これをできるだけ多く覚えなければなりません。しかし、一度にこれをすべて覚えるのは、たぶん無理でしょう。できたとしても、単語の勉強に必要以上に時間を割くことになってしまいます。では、一度にやるのが無理なら、三周に分けて覚えるのはどうでしょうか。1週目は、単語と意味を一対一で覚える。二週目には、残りの意味を覚える。そして、三周目に、派生語を覚える、というようにすると無理なく覚えられそうに思えてきませんか？
このように、一度にすべて覚えようとするのではなく、段階的に完璧に近づけていくことが、かえって近道となります。