北海道大学(北大)の「地理」入試対策

もくじ

出題形式・試験時間
前年度の問題(2018年度)
出題の傾向と解析
北大地理の入試対策
過去問の傾向を年度別に徹底解説
北大地理対策のオススメ参考書

出題形式・試験時間

出題形式:大問4題の記述式
試験時間: 90分

前年度の問題(2018年度)

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
地形図の読図 語句記述問題(1問)、正誤選択問題(2問)、論述問題(5問)、読図問題(1問) 標準
観光産業 空欄補充選択問題(8問)、語句記述問題(8問)、論述問題(2問) 標準
金属資源 空欄補充問題(2問)、語句記述問題(2問)、選択問題(1問)、論述問題(4問) 標準
アフリカ 空欄補充問題(3問)、語句記述問題(3問)、選択問題(3問)、論述問題(2問) 標準

出題の傾向と解析

毎年、大問4題出題されています。大問ごとに小問が4~8問設定されています。2018年度も同様の出題形式で出題されているので今後もこの形式が継続される可能性が高いです。

試験時間は90分。分量は2017年度までは論述問題の文字数は約600文字前後で標準的したが、2018年度は論述問題の文字数が約900文字前後となり大幅に増加しました。そのため試験時間に対して分量は多めです。今後も論述問題の文字数が900文字前後で出題されるのか600文字に戻るのかはわかりませんが、分量が多めでも時間内に解けるように対策しておくのがよいでしょう。

出題分野は偏りがあまりなく万遍なく出題されていて、地形図の読図問題はよく出題されています。 難易度は時々難しい問題の出題も見られますが、教科書に載っている基本~標準的な典型的な問題が大部分を占めています。そのためきちんと勉強している受験生にとっては高得点を狙うことができる科目といえます。

出題形式は、空欄補充問題、語句記述問題、選択問題、正誤選択問題、論述問題が出題されています。

大問別に解説

大問別に内容を見ていきましょう。

大問①は地形図読図問題で小問は8問設定されており、全て基本問題で論述問題の文字数もそれほど多くはありませんでした。後の大問のために短時間かつ正確に終わらせたい問題です。

大問②は観光産業をテーマにした問題で小問は4問設定されていました。解答欄の量から問1は200文字程度、問4は180文字前後書かなければいけません。問1は5ヵ国の観光収支の特徴を別々に書くと内容が薄いわりに文字数がオーバーする可能性があるので、似ている国をまとめて説明できるかがポイントとなります。問4は問1とは逆に複数の取り組みを例示しその意義まで書くことができるかがポイントとなります。

大問③は金属資源をテーマにした問題で小問は7問設定されていました。問2はアジアとオセアニアは調査年度によって順位が入れ替わっているので迷った受験生が多かったのではないでしょうか。

大問④はアフリカをテーマにした問題で小問は8問設定されていました。こまかい数字を問われている問題もありますが基本問題です問8は中南アフリカの言語の特徴は、いくつかは書けると思いますが、解答欄の分量分の特徴を書くにはしっかりと勉強していないと難しいでしょう。

合否のカギは教科書と地図帳、統計資料集を使って丁寧に勉強し基本的なことをしっかりと覚えておくことです。

北大地理の入試対策

北海道大学入学試験の世界史の問題は基本~標準的な問題が多く、これらの問題を正解できれば全ての文系学部に問題なく合格できるでしょう。教科書に載っていない難しい知識を問われることも時々ありますが、その問題が正解できたかよりも基本~標準的な問題をいかに取りこぼさず正解できるかが合格のカギになるでしょう。 合格するための世界史の目標ラインは65%前後を目指しましょう。

他の科目は教科書だけ勉強していては入試でなかなか点を取れないと思いますが、社会はとにかく教科書と図表、資料集の精読が大切です。教科書で出てきた地名は図表でその都度チェックして地図上で確認してください。このような丁寧な勉強が北海道大学入学試験の地理で高得点をとるためには一番の近道です。

また、苦手とする分野を作らないように全ての分野をしっかり勉強してください。
教科書をしっかり勉強したあと覚えているかの確認には一問一答地理Bターゲットなどで確認するとよいでしょう。
わからない用語を調べたいときには山川出版から出版されている地理用語集を使って調べましょう。

日頃から新聞に目を通し、話題になっている環境問題やエネルギー問題を把握しておくことも試験では役に立ちます。
統計を扱ったグラフや表に関する問題が毎年出題されているので、統計資料集にしっかりと目を通し、人口・産業・貿易額・気候などをしっかりと把握しておきましょう。

出題形式別対策

空欄補充問題・語句記述問題

北海道大学で出題される語句記述問題は教科書に載っている基本~標準的な語句が大部分を占めています。まず、教科書の精読をしながら、地名がでてきたらその都度図表を使って地図上で確認しましょう。わからない語句が出てきたら地理用語集を使って調べて疑問点をできるだけその場で解決する習慣をつけましょう。

一問一答を使うと効率よく学べる

教科書を精読しているだけで自然と語句を覚えられる人はいいのですが、教科書を読んでいるだけではなかなか語句を覚えられないという人もいると思います。そのような人は一問一答地理Bターゲットを使って暗記していくとよいでしょう。日本史や世界史と違って地理は一問一答系の問題集はいらないという人もいるかもしれませんが、入試問題で語句記述問題が数多く出題される以上、語句を覚えられないときは一問一答系の問題集を使うのが一番です。

また、時事問題関係の用語は普段から新聞などを見ておくのが一番ですが、統計問題対策で使う新詳資料 地理の研究には時事問題も多数掲載されているのでこれを使うと良いと思います。

論述問題

北海道大学の論述問題は2018年度にそれまでよりも1.5倍ぐらいの量になりました。
今後もこの傾向が続くかはわからないのですが、短時間でポイントをまとめる練習はやらないといけません。
まずは教科書を精読してしっかり覚えましょう。基本事項を覚えた後は問題演習をします。

論述問題だけが載っている河合出版から出版されている納得できる地理論述や駿台文庫から出版されている地理記述論述問題集を使うか、Z会出版編集部から出版されている実力をつける地理100題など総合問題が載っている問題集を使ってもよいでしょう。

多くの問題に手を出さないこと

ポイントは、多くの問題集に手を出さないことです。受験生は地理だけ勉強すれば良いという人はほとんどいないと思います。そのため多くの問題集に手を出す時間があるならば他の科目を勉強するか、同じ問題集を2回3回繰り返し解き直した方が効率が良いです。

社会という科目は細かいところまで勉強しようと思ったらいくらあっても時間が足りなくなってしまいます。よって入試本番で80%確実に取れるようになればよいという気持ちで勉強した方がよいでしょう。

知識をアウトプットすることに慣れておく

論述問題は必要だと思うことを箇条書きにしてそれをまとめる練習をします。論述問題を解いていると、知っていたのに思いつけずに書けなかった、ということがよく起こります。語句のことを聞かれてその語句を答えられることと、論述問題を解くときにその語句を使えることは少し違います。

インプットしてある知識をいつでもアウトプットできるように練習しなければいけません。そのためにはやはり論述対策の問題を数多く解き慣れる必要があります。

また論述形式の問題を解いていても解答と全く同じ答えを作れる人はいないので、採点基準がわからず自分の答えで何点もらえるのかわからず困っている人も多いと思います。そのような時は、論述形式の問題では他の人に添削をしてもらうとよいので、予備校の模試の利用や、Z-KAIの講座を利用し添削してもらうといいでしょう。

統計問題

統計問題が毎年のように出題されています。最初は教科書を勉強しながら資料集を精読しましょう。頻出の資料がまとまっている本が欲しい人は、語句記述問題対策で使った一問一答地理Bターゲットに頻出の統計資料問題が100題載っているのでそれを使って勉強してもよいでしょう。

そもそも統計・データを読み取るのが苦手という人は、地理B 統計・データの読み方が面白いほどわかる本を使ってもいいと思います。

地理を得点源にしたい人は、新詳地理の研究を使ってもよいでしょう。この本は資料集兼参考書という感じの本で情報量が多いです。だから全部覚えようとはせずに辞書代わりに使うのがポイントです。

地形図読図問題

地形図読図は頻出分野です。それにも関わらず読図を苦手にしている受験生は結構います。まずは教科書に載っている基本的な地図記号を完全に覚えましょう。地図記号を覚えた後に問題演習をやれば自然と読図できるようになる人が多いですが、それでも読図が苦手な人は三省堂から出版されている新地形図の読み方を使ってみるとよいと思います。

大学入試用の読図の本はあまりありませんが、この本は基本的なことから丁寧に解説されています。これを1冊やれば読図は必ずできるようになるでしょう。

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過去問の傾向を年度別に徹底解説

2017年度の問題

大問4題、論述問題の文字数は合計600文字前後で難易度、分量ともに例年並みでした。
地誌と系統地理両方とも大問で出題されることが多いが2017年度は系統地理だけの出題でした。

2017年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
地図・地形図 空欄補充問題(2問)、語句記述問題(問)、選択問題(3問)、論述問題(4問)、読図問題(1問) 標準
気候 空欄補充問題(5問)、語句記述問題(問)、選択問題(10問)、論述問題(2問) 標準
交通と貿易 空欄補充問題(4問)、語句記述問題(5問)、選択問題(2問)、論述問題(2問) 易しい
工業立地と工業集積 空欄補充問題(2問)、語句記述問題(5問)、選択問題(2問)、論述問題(2問) 標準

 

大問①は地図・地形図をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。統計地図と読図の基本問題です。読図は大問①で頻出なのでしっかり勉強して正解しておきたいです。

大問②は気候をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。問8の論述問題が少し解答しにくいです。

大問③は交通と貿易をテーマにした問題で小問は7問設定されています。論述問題も含めて全て基本的な問題なので取りこぼしを注意しましょう。

大問④は工業立地と工業集積をテーマにした問題で小問は8問設定されています。問2だけ少し答えにくいかもしれないがあとは全て基本問題であるので取りこぼしを注意しましょう。

2016年度の問題

大問4題、論述問題の文字数は合計約650文字で難易度は2015年度に比べるとやや難化、分量は多くなく例年並みでした。

2016年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
 ①  地形図、地理院地図(Web上)

語句記述問題(4問)、選択問題( 2問)、正誤選択問題(1問)、論述問題(3問

)

標準
 ②  農業 語句記述問題(1問)、選択問題(4問)、論述問題(2問) 標準
 ③ 環太平洋地域地誌 空欄補充問題(2問)、語句記述問題(2問)、正誤選択問題(1問)、論述問題(2問) 易しい
 ④ 人口 空欄補充問題(3問)、語句記述問題(7問)、選択問題(2問)、正誤選択問題(1問)、論述問題(2問) やや易

 

大問①は地形図の問題で小問は7問設定されていました。語句記述問題も論述問題も基本~標準的な問題でした。大問①では地図の読図は頻出なのでしっかり勉強しておきましょう。

大問②は農業をテーマにした問題で小問は7問設定されていました。全て基本~標準的な問題です。問5は1880年の産業別人口比だけで判別できます。

大問③は環太平洋地域誌をテーマにした問題で小問は7問設定されていました。この問題が2016年度では一番取り組みやすいと感じた受験生が多かったのではないでしょうか。

今年度の問題には直接関係ありませんがTPPの説明など今後出題される可能性があるので調べておくとよいと思います。

大問④は人口をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。論述問題も基本的な問題でした。問2の難民の数は2011年から始まったシリア騒乱により現在シリア難民がイラクとアフガニスタンの合計よりも圧倒的に多いことを覚えておきましょう。

2015年度の問題

大問4題、論述問題の出題数と文字数が減少し分量が減りました。難易度も基本問題が多くやや易化しました。

2015年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
地図と地図読図 空欄補充問題(5問)、語句記述問題(1問)、選択問題(2問)、正誤選択問題(2問)、論述問題(2問) やや易
工業の立地 空欄補充問題(1問)、語句記述問題(2問)、選択問題(3問)、論述問題(3問) 標準
極地地誌 空欄補充問題(5問)、語句記述問題(2問)、選択問題(4問)、論述問題(2問) 標準
教育と関連する地理事象 空欄補充問題(4問)、語句記述問題(2問)、正誤選択問題(2問)、論述問題(2問) 易しい

 

大問①は地図・読図をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。論述問題を含めた全ての問題が基本問題なので取りこぼしに注意しましょう。

大問②は工業の立地をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。問6の技術革新は変化の点を説明できた受験生は多いと思いますが解答欄の分量に合った解答を書くことは少し難しかったかもしれません。

大問③は極地地誌をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。極地の勉強をおろそかにしていた受験生には解きにくかったと思います。問8のオゾン層破壊は代表的な環境問題なので勉強していなかったとしても書けた受験生は多かったと思います。問3は気温だけで正解がわかりますし、問6はサハリンが石油産業、カムチャッカ地方は漁業、アムール州は金属、木材加工産業は盛んということを知っていれば正解にたどり着けます。

大問④は教育と関連する地理事象をテーマにした問題で小問は8問設定されていました。

あまり見慣れない教育というテーマでしたが問題は基本的なので取りこぼしに注意しましょう。

北大地理対策のオススメ参考書

地理用語集(山川出版社)

地理を勉強するうえでおすすめの教材は教科書と図表と資料集です。教科書を精読出てきた地名は図表を使って地図上で確認しましょう。

また、分からない語句は地理用語集(山川出版社)で確認しましょう。




一問一答地理Bターゲット(旺文社)

基本用語暗記の確認には一問一答地理Bターゲット(旺文社)がおすすめです。この問題集は難易度で別れているので基本レベルの語句はもう覚えているという人は標準レベルだけやればいいし、頻出の統計問題100問も載っています。




実力をつける地理100題(Z回出版編集部)

論述対策で使う問題集でおすすめなのは、実力をつける地理100題(Z回出版編集部)です。



論述問題しか載っていない問題集でもよいと思いますが、北海道大学の入試問題は総合問題ですからできるだけ近い問題形式の問題演習をやった方がよいでしょう。

新地形図の読み方(三省堂)

読図対策は新地形図の読み方(三省堂)がおすすめです。基本的なことから説明してくれているので読図が苦手な人でも安心して使えます。




新詳地理の研究(帝国書院)

統計問題対策は一問一答に載っている頻出問題100題でもよいですが新詳地理の研究(帝国書院)を辞書代わりに使うことをおすすめします。




問題集ではないのですがやはり他の人に添削しもらうために、大手予備校の模試やZ-KAIの通信講座を利用するのがよいでしょう。ある程度実力がついてきて、解答は書けるようになったがどのぐらいの点がもらえるのか疑問に思ってる受験生の助けとなってくれるはずです。

過去問の活用法

過去問はおそらく受験生が一番解いている問題集です。もし過去問を解かないで過去に出題された問題の類題が出題されたら自分だけが類題を知らないという不利な状況になってしまいます。必ず過去5年分は解いておきましょう。

また、過去問をセンター試験後に初めて解きだす人がいますが、それではただ時間配分や問題形式を知るだけになってしまい、問題の対策をする時間がありません。どのような形式で出題されるのかを意識して勉強した方が効率がよいので、春頃には過去問に軽く目を通しておき、どのような出題形式で出題されるかだけでも把握してから試験勉強に取り掛かかるようにしましょう。

本格的に解きだすのは秋頃からでもよいですが、解いてみて正解率が低かった分野や出題形式があった場合には教科書をもう1度見直すか、問題集を使ってその分野や形式を勉強して克服するようにしましょう。

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