北海道大学(北大)の「世界史」入試対策

もくじ

出題形式・試験時間
前年度の問題(2018年度)
出題の傾向と解析
北大世界史の入試対策
過去問の傾向を年度別に徹底解説
北大世界史対策のオススメ参考書

出題形式・試験時間

出題形式:大問3題の記述式
試験時間:90分

前年度の問題(2018年度)

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
西アジアにおける農法の発展 論述問題(4問)、語句記述問題(12問) やや難
古代から近代までの奴隷制の歴史 論述問題(5問)、語句記述問題(8問) 標準
第二次世界大戦後の東アジア 論述問題(5問)、語句記述問題(9問)、選択問題(1問) やや難

出題の傾向と解析

毎年、大問3題出題されています。大問ごとに小問が7~8問設けられています。2018年度も同様の出題形式で出題されているので今後もこの形式が継続される可能性が高いです。

苦手としている受験生が多い経済史からの出題が多かったので2017年度に比べると難易度はやや高くなったといえるでしょう。
試験時間は90分。分量は毎年論述問題で合計1000文字前後の解答を求められるので時間は標準的です。しかし論述問題に慣れていないと制限字数内でポイントを押さえた解答を書くことは難しいと思うので解答をまとめる練習が必要です。

出題範囲にそれほど偏りは見られないが、北海道大学入試の世界史の特徴は中国史が頻出ということです。毎年のように中国史は出題されています。
難易度は、ほとんどの問題が教科書に載っている基礎~標準的であるが時々教科書に載っていない難易度の高い問題も出題されています。
出題形式は、語句記述問題、選択問題、論述問題が毎年出題されています。


大問別に解説

大問別に見ていきましょう。

大問①は西アジアにおける農法の発展をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。農法について問われている問題を見たことが無い受験生も多く難しく感じたと思います。
問1と問2の~古代の農法に関する問題と問8の細かい知識を問われた問題は難易度が高めです。

大問②は奴隷制の歴史をテーマにした問題で小問が7問設定されていました。語句記述問題は教科書に載っているような基本的な問題でした。論述問題も難しい問題はなく3つの大問の中で最も簡単だったと感じた受験生が多かったでしょう。

大問③は第二次世界大戦後の東アジアをテーマにした問題で小問が6問設定されていました。問3はやや難しいことを問われた問題です。問5のグラフの選択問題は易しい問題でした。
語句記述問題は全て教科書に載っている基本的な問題でした。論述問題も問3以外は基本~標準的な問題で取りこぼしをせずしっかり正解したいところです。


合否のカギは、教科書と図表を精読し理解が浅い分野を作らないことです。特に苦手にしている受験生が多い文化史や経済史はしっかりと勉強しておきましょう。また、アフリカ、東南アジアは受験生がおろそかにしがちな分野ですが、この分野からの出題もたまにあるのでしっかり勉強しておきましょう。

難問に正解できるように勉強するよりも基本~標準的な問題をいかに取りこぼさずに解答できるかが結果に大きく影響するでしょう。

北大世界史の入試対策

北海道大学入学試験の世界史の問題は基本~標準的な問題が多く、これらの問題を正解できれば全ての文系学部に問題なく合格できるでしょう。教科書に載っていない難しい知識を問われることも時々ありますが、その問題が正解できたかよりも基本~標準的な問題をいかに取りこぼさず正解できるかが合格のカギになるでしょう。

合格するための世界史の目標ラインは65%前後を目指しましょう。

他の科目は教科書だけ勉強していては入試でなかなか点を取れないと思いますが、社会はとにかく教科書と図表の精読が大切です。教科書に載っている語句の暗記から始めましょう。教科書に載っている語句についてもう少し詳しく知りたいときは「世界史B用語集」(山川出版)を使って調べるとよいでしょう。


教科書は時代ごとに書かれているので、地域ごとの歴史の理解がおろそかになっている受験生も多いと思います。各地域の歴史を把握しさらに近隣地域との関係性を整理しながら勉強するとよいと思います。その時は必ず図表を利用して地図上での確認もしっかり行いましょう。

出題形式別対策

語句記述問題

まずは、教科書を精読し歴史の流れをしっかりと理解することから始めましょう。歴史の流れを掴まずに語句だけを覚えても試験のときに書けないことが多いです。また歴史の流れをしっかり理解したうえで語句を覚えてないと論述問題で使えなくなってしまいます。

歴史の流れを掴んだら語句をひとつずつ暗記していきます。教科書に載っている語句をもっと詳しく知りたいと思ったら山川出版から出版されている世界史用語集を使用するといいと思います。

教科書を精読していれば自然と語句も覚えられるという人はいいのですが、教科書を読んでいるだけではなかなか語句を覚えられないという人もいると思います。そのような人は一問一答(山川出版)を使用して暗記していきましょう。国公立の2次試験では山川出版から出版されている一問一答で十分だと思いますが、教科書に載っていない語句も覚えたい人や、私立も受験するから難しい語句も覚えないといけない人は東進ブックスから出版されている一問一答を使用するとよいと思います。

語句記述問題は教科書に載っている基本~標準的な問題が大半です。ですが、時々教科書に載っていない難しい語句を問われる問題が出題されます。このような難しい語句を答えられるようになるための勉強量は、基本~標準的な問題を答えられるようになる勉強量の何倍も必要になります。よって勉強した割りに点数はそれほどあがらないので他の科目も勉強し終わり、入試まで時間の余裕ができたときに初めて勉強しだした方がよいと思います。


難しい問題よりも多くの受験生が正解する問題を確実に正解するための勉強を優先させた方がよいでしょう。

論述問題

北海道大学の論述問題は毎年10~16問ほど出題されています。東大や京大、一橋大学の入試問題とは違い400文字などで答えなければいけない問題は出題されず、30~150文字で答える問題が出題されます。字数が少ないといっても問題で求められているポイントをまとめる練習をしていない人にとっては難しいと思います。論述問題が載っている問題集を使って十分練習をしておくこととよいでしょう。

また論述問題において字数は指定されていないので解答欄の量から求められている字数を推測しなければなりません。解答欄1行につき30文字前後と考えられますが、あまりに解答欄が余ってしまってはいけませんが、無理やり解答欄を埋めようと余計なことも書く必要はありません。あくまでも必要だと思われるポイントだけを整理して解答しましょう。

まずは標準的な問題から解いていく

最初はよく見かける典型的な問題から勉強していきましょう。本番ではあまり見かけないような難問を解けるようになるよりも、多くの人が解ける基本~標準的な問題をいかに取りこぼさず得点できるかが重要です。
論述問題の勉強でも基本的には教科書を使って勉強していきます。社会の勉強ではどの参考書を使うよりも教科書が最も優れていて勉強しやすいと思います。

論述問題演習をするとき最初からいきなり書き始められる人はあまりいないでしょう。最初は教科書を見ながら必要だと思われるポイントを箇条書きにしていき、それを問題で指定されている文字数でまとめる練習をしましょう。

教科書を見ながら問題演習をしても正しい解答に近いものを作れない場合は、教科書の精読が足りないか、問題文で問われていることを理解できていないということです。歴史の流れを把握することを意識しながらもう一度精読をし直す必要があります。

勉強をよくしていて知識が多い人はどうしても多く書いてしまう傾向があります。解答の作成にあたっては、最初は多めに書いてしまってもよいので解答欄の量に合うように優先順位をつけて低い物から削っていく作業をしてまとめてもよいでしょう。

知識のアウトプットに慣れておくことが大切

論述問題を解いていると、知っていたのに思いつけずに書けなかった、ということがよく起こります。語句のことを聞かれてその語句を答えられることと、論述問題を解くときにその語句を使えることは少し違います。インプットしてある知識をいつでもアウトプットできるように練習しなければいけません。そのためにはやはり論述対策の問題を数多く解き慣れる必要があります。

また論述形式の問題を解いていても解答と全く同じ答えを作れる人はいないので、採点基準がわからず自分の答えで何点もらえるのかわからず困っている人も多いと思います。そのような時は、論述形式の問題では他の人に添削をしてもらうとよいので、予備校の模試の利用や、Z-KAIの講座を利用し添削してもらうといいでしょう。

論述問題では完璧な解答を作ろうとはせず80%の解答を作れるように勉強しましょう。

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過去問の傾向を年度別に徹底解説

2017年度の問題

大問3題、論述問題が16問出題されていて2016年度より2問増えていました。しかし難易度は例年並みだったといえるでしょう。試験時間は90分で分量は論述問題が多かった分だけ少し多く感じた受験生もいると思います。

2017年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
古代~中世のヨーロッパの政治史 語句記述問題(8問)、論述問題(5問) 標準
中世~近世のヨーロッパの歴史、森林関連史 空欄補充問題(5問)、語句記述問題(2問)、論述問題(6問) やや難
近代~現代の中国とロシアの関係 空欄補充問題(9問)、語句記述問題(2問)、論述問題(5問) 標準

 

大問①は古代~中世にかけてのヨーロッパ政治史をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。頻出な内容でありますが、文化史を苦手にしている受験生が多いので難しく感じた人も多かったかもしれません。しかし難易度は標準的な問題ばかりでした。

大問②は中世~近世にかけてのヨーロッパの歴史と森林関連史をテーマに問題で小問が7問設定されていました。語句記述問題は全て基本~標準的な難易度。問6と問7の論述問題がやや難しいものでした。

大問③は近代~現代の中国とロシアの関係史をテーマにした問題で小問が6問設定されていました。空欄補充問題のE~Gはやや難易度が高い問題でした。あとの問題は論述問題も含めて全て基本~標準的な問題であったので取りこぼしに注意して解答できれば問題なかったでしょう。

2017年度は論述問題が多かったとはいえ、基本~標準的な難易度の問題がほとんどであったので時間配分にだけ注意さえすれば難易度は例年並みの問題でした。

2016年度の問題

大問3題、論述問題は14題出題されています。試験時間は90分。2015年度に比べると難易度、分量ともに変化なしでした。

2016年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
唐宋期の変革と北方民族 空欄補充問題(6問)、語句記述問題(3問)、論述問題(5問) 標準
イスファハーン関連史 語句記述問題(10問)、論述問題(4問) やや難
戦間期の世界 語句記述問題(10問)、論述問題(5問) 標準

 

大問①は唐宋変革期の中国と北方民族をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。文化史を苦手にしている受験生が多いので問3と問6の文化史に関連した問題を難しいと感じた受験生は多かったのではないでしょうか。語句記述問題は基本~標準的な問題であったので取りこぼしに注意しましょう。

大問②はイスファハーン史をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。問3の書かなければいけない文字数が多さ、さらにしっかりとした解答を作るには細かい知識が必要です。問5タイの歴史はおろそかにしている人も多くやや難しいと感じた受験生が多かったでしょう。

2016年度の大問3つの中ではこの大問②が一番解きにくかったのではないでしょうか。

大問③は戦間期の世界をテーマにした問題で小問が9問設定されていました。語句記述問題、論述問題ともに基本~標準的な難易度の問題でした。強いて言うなら問4のフランスのルール占領の背景を問われている問題でロシア革命の影響に言及するところがやや難しかったかもしれません。

2015年度の問題

大問3問で論述問題は13題出題されています。試験時間は90分。論述問題が2014年度に比べると2問少なくなったので分量はやや減少しました。北海道大学の特徴ともいえる中国史からの大問出題はありませんでした。

2015年度の出題内容と出題形式と難易度

大問番号 出題内容 出題形式 難易度
地中海世界の歴史 空欄補充問題(4問)、語句記述問題(9問)、論述問題(4問) 標準
ローマ教皇の歴史 語句記述問題(7問)、論述問題(5問) 標準
18世紀、19世紀におけるイギリス、フランスのアジア進出 空欄補充問題(6問)、語句記述問題(4問)、論述問題(4問) 標準

大問①は地中海世界の歴史をテーマにした問題で小問が7問設定されていました。全ての問題は基本~標準的な難易度でしたが、問5のアフリカ諸国に関連した問題は勉強不足の受験生が多かったでしょう。

大問②はローマ教皇の歴史をテーマにした問題で小問が8問設定されていました。全ての問題が基本~標準の難易度だったので取りこぼしに注意しましょう。

大問③は18~19世紀のフランス・イギリスのアジア進出をテーマにした問題で小問が9問設定されていました。空欄補充問題のD~Fは東南アジアの勉強をおろそかにしていると難しく感じたと思います。問8はやや難しい。正確な知識がないと2つの徴税制度の特徴を90文字前後も書けなかったでしょう。

北大世界史対策のオススメ参考書

世界史を勉強するうえでおすすめの教材は教科書と図説です。論述対策の問題集以外ならこれだけで勉強しても十分です。とにかく教科書の精読が大切です。
各地域の縦の関係、時代ごとの横の関係
を把握するように精読しましょう。


一問一答(山川出版)

教科書の精読をしていても覚えられないという人は、一問一答(山川出版)を使用することをお勧めします。



語句に関しては北海道大学を合格するには十分な量の語句が載っています。


一問一答(東進ブックス)

一問一答では物足りないひとや、難関私立大学も受験する人は一問一答(東進ブックス)もおすすめです。



かなり細かい語句まで載っているので難関私立対策にもなります。


段階式世界史論述のトレーニング(Z会出版編集部)

論述対策で一番のおすすめの問題集は段階式世界史論述のトレーニング(Z会出版編集部)です。



この問題集の特徴は短めの論述から徐々に文字数が多くなっていくので、北海道大学受験生は最初から150文字以下の問題だけ解いて最後の方の300文字以上の問題はやらなくてもいいでしょう。

問題集ではないのですがやはり他の人に添削しもらうために、大手予備校の模試やZ-KAIの通信講座を利用するのがよいでしょう。ある程度実力がついてきて、解答は書けるようになったがどのぐらいの点がもらえるのか疑問に思ってる受験生の助けとなってくれるはずです。

過去問の活用法

過去問はおそらく受験生が一番解いている問題集です。もし過去問を解かないで過去に出題された問題の類題が出題されたら自分だけが類題を知らないという不利な状況になってしまいます。必ず過去5年分は解いておきましょう。


また、過去問をセンター試験後に初めて解きだす人がいますが、それではただ時間配分や問題形式を知るだけになってしまい問題の対策をする時間がありません。どのような形式で出題されるのかを意識して勉強した方が効率がよいので、春頃には過去問に軽く目を通しておきどのような出題形式で出題されるかだけでも把握してから試験勉強に取り掛かかるようにしましょう。本格的に解きだすのは秋頃からでもよいですが、解いてみて正解率が低かった分野や出題形式があった場合には教科書をもう1度見直すか、問題集を使ってその分野や形式を勉強して克服するようにしましょう。

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