北海道大学(北大)の「英語」入試対策

もくじ

出題形式・試験時間
前年度の問題(2018年度)
出題の傾向と解析
北大英語の入試対策
過去問の傾向を年度別に徹底解説
北大英語対策のオススメ参考書
センター試験英語の出題・対策

出題形式・試験時間

出題形式:大問数4題(読解2題・自由英作文1題・会話文要約1題)
試験時間:90分

前年度の出題(2018年度入試前期)

問題 ジャンル 設問 内容 題材
1 長文読解 問1 下線部の内容説明 論説『Grace Hopper氏の業績』
問2 空所補充(下線部の空欄に適した単語を選択)
問3 空所補充(下線部の書き換え文中に適した単語を選択)
問4 下線部の和訳
問5 本文中の代名詞が指す語を示す
問6 本文の内容と一致する英文を選択
2 長文読解 問1 下線部の和訳 論説『多重知性理論』
問2 本文中の空欄に当てはまる文章を選択(3箇所)
問3 下線部の意味にもっとも近い意味の語句を選択
問4 下線部の和訳
問5 本文のタイトルとしてふさわしいものを選択
問6 本文の内容と一致しない英文を選択
3 長文読解(英問英答+自由英作文) A 本文の内容に合うよう空所に英語の語句を入れ、文章を完成させる エッセイ『動物園についての賛否』
B 本文の内容に合うよう空所に英語の語句を入れ、文章を完成させる
C 反対の立場から、自分の意見を2つ以上の理由を添えて70〜100語の英文で述べる(英作文)
4 会話文要約(英問英答)   約780語の英文を読み、その要約文中の空所に当てはまる単語を選択 会話文「日本とイギリスの風邪の対処法の違い」

出題の傾向と解析

2018年度の北大英語は、ほぼ例年通りといえる出題傾向。出題構成や求められる語彙力、読解力などにも大きな変化は見られませんでした。
出題の構成は、長文読解が2題、自由英作文を含む長文問題が1題、会話要約文完成問題が1題。設問は、記述式と選択式の両方がありました。また、例年と同じく、問題文が英語で、解答も英語で書かせる「英問英答」形式の出題もありました。

2018年度の設問の変化としては、大問2で「空欄補充問題」が新たに出題されたほか、「本文にふさわしいタイトルを選ぶ問題」が出題されました。また、大問3の自由英作文では、2016年度と同じく「反論」を書かせる形式に戻る、といった変化がありました。大問別に見ていくと、まず、大問1と2の総語数は1,200語以上あり、かなりのボリュームと言えます。ですが、取り上げられている内容は時事的なテーマや一般的なテーマであり、さほど取り組みづらいものではなかったと思われます。

大問別に解説

大問1と2の空所補充や下線部和訳は、指示語などに着目しながら文章の前後を読むことで解答できる問題でしょう。ただし、「本文の内容と一致する(または一致しない)英文」を選ばせたり、「本文にふさわしいタイトル」を選ばせたりする出題もあり、単に設問で問われている下線部の前後だけを読んで答えられるようなレベルではありません。本文の内容をしっかり掴んだ上で、単語や文法、構文の知識をもとに、的確に解答できるかが問われる問題でした。

大問3の長文読解は、英語の問題に英語で答える形式。過去問などで取り組んでいれば、さほど戸惑わずに解くことができたでしょう。英文自体の内容も難しいものではなく、「動物園についての賛否」というテーマも、馴染みのあるものだったのではないでしょうか。

点数の差が出る部分は、問題Cで出題された、「反対する立場」に立ち、「2つ以上の理由」を挙げつつ英文で意見を書くという英作文の問題。自由に自分の意見を述べるのでもなく、本文を単に説明するのでもなく、指定された立場と条件にのっとって英作文を書く、という形式は、慣れていないと時間がかかるかもしれません。

過去問や類似問題での事前の対策が差になったと思われます。この問題では、「理由を盛り込みながら、論理的に書けるか」が問われており、北大が受験生に、論理的な思考力と記述力を求めている姿勢のあらわれといえるでしょう。

大問4の会話文の要約文を完成させる問題は、形式自体は例年と同じであるため、過去問で対策していた受験生はスムーズに取り組めたはず。やや迷うような選択肢も与えられていましたが、選択肢の品詞をまず分類した上で取り組めば、スピードアップが図れたと思われます。その上で、正しい文構造と内容に合う文章になるよう吟味すれば、確実に得点することができたでしょう。  

語彙・読解・記述のバランスのとれた総合的な英語力が必要

北大英語の入試対策北大は難関国立大学ですが、英語に関しては、非常に難しい問題が出ることはなく、標準的なレベルの問題が中心です。ここ数年、出題の傾向や形式、レベルは大きく変わっておらず、英語の基本的な知識と、思考力、記述力を問う問題が出題されています。よって、北大英語に求められるのは、語彙・読解・記述のバランスのとれた総合的な英語力といえるでしょう。

問題文の内容自体や語彙はさほど難しいものではありませんが、語数は多いため、速読の力も必要となります。時間配分を考えながら長文を読み、内容をとらえる訓練を行いましょう。

また、本文の内容と一致する(/一致しない)文章を選ぶ、といった設問も頻出しており、単に下線部だけを読んで答えられるような難易度ではありません。ある程度のスピードで本文を読みながら内容の本質を理解するという、「精読力」を養うことが大切です。

また、自由英作文や要約文完成など、問題形式にさまざまなバリエーションがあるため、形式に戸惑わないよう、全体の時間配分を踏まえて、効率よく解いていく戦略を立てる必要もあるでしょう。

北大英語の入試対策

このような北大英語を攻略するために、普段からしておくべき対策は、まず基本的な語彙や文法、構文の知識を早めに固めることが大切です。

早大や慶大のような難しい英単語が出されることはなく、また、文脈で類推できる出題も多いため、北大英語対策だけのために難解な単語を覚える必要はないでしょう。基本的な頻出単語を押さえること、そして、派生語や多義語なども知識として蓄えておくことが大切です。

長文を解きながら単語も覚えるのがおすすめ


長文読解が毎年出題される北大英語の対策には、単に単語の意味と用法だけをインプットするのではなく、長文を読む中で単語の使われ方ごと理解し、覚えていく対策が有効です。単語や文法、構文の知識を完璧に仕上げてから、はじめて読解や記述の対策を始めるよりも、長文に触れながら同時に知識も蓄えるという対策がおすすめです。

単なる暗記と思ってしまいがちな英単語や熟語も、「文脈の中での使われ方を覚える」「短い英文ごと覚えてしまう」ことにより、長文内での意味をしっかりとらえ、文章全体への理解度も高まります。そして、長文読解には「慣れ」も重要です。学校の教科書はもちろん、市販の問題集や、英字新聞などを活用して、精読と速読の力を養いましょう。

選ぶ文章は、時事テーマや論説、エッセイなど、さまざまなジャンルの幅広い文章に触れるように心がけること。自分の得意なジャンルや好きなテーマに偏らず、学校の教科書だけでは触れることが少ないテーマについて、意識的に読むとよいでしょう。

読解分は全体の意味や筆者の糸を把握することが大切


読解の際に注意すべきことは、辞書を引きながら一文一文の意味だけを理解するのではなく、本文全体の意味や筆者の意図をつかむ力をつけること。具体的には、本文のをただ何となく読むのではなく、「この文章の内容で重要なところはどこか」「筆者の主張は何か」「一言で要約すると何についての文章か」を考えながら、文章の本質をつかむ気持ちで読むことが大切です。

このような読解・精読の力を養うとともに、記述力を伸ばすには、文章を読んだ後、「この文章に自分ならどのような英語のタイトルをつけるか」「本文とは違う英単語を使って要約してみる」「反論する立場から英語で意見を述べてみる」といった方法で英文を書いてみる方法。さらに、自分で書いた英文を、できれば学校の先生など第三者の視点で見てもらうと、より確かな記述力が身につきます。

日頃からこのような対策を重ねておけば、北大英語で問われる、文章の本質をつかみ、さまざまな形式において確かな読解力と記述力で表現する力が身につきます。


過去問の傾向を年度別に徹底解説

過去問の傾向を年度別に徹底解説北大の過去問について、2018年度から2015年度まで、過去4年分をさかのぼってみます。

まず、出題構成は、細かな点での変更はあるものの、例年ほぼ同じです。大問1と大問2は記号式選択問題や内容説明問題など、大問2は英語の本文に合うよう文章を完成させる英作文と自由英作文、大問4は文法や語法の知識を問う会話文の要約文を完成させる問題。設問は、記述式と選択式の両方が出題されます。

大問3の設問Cにある自由英作文は、長文を読解した上で、自分の意見を述べる、という形式が2006年度から続いて出題されています。また、大問4の会話文の要約文の空欄を補充させる問題も、2007年度から記号選択式として続いています。これらは、北大英語の定番といえる出題であるため、対策としては欠かせないものといえるでしょう。

変化としては、大問3の自由英作文が、2016年度までは、100語を超えても減点されない形式であったのに対し、2017年度からは70〜100語でという字数指定ありの形式に変更されました。これにより、出題意図をとらえた英文を書くのはもちろん、制限字数内で過不足なく英文をまとめる力が、より問われる傾向となっています。

また、大問3の自由英作文では、2015年度と2016年度では、「反論として考えを述べる」という出題、2017年度では「長所と短所の2つを書く」という出題になり、2018年度では再び「反論として考えを述べる」形に戻りました。

このように、一旦、出題傾向が変わったように見えても、再び以前の出題に戻ることもありますので、直近の年度の過去問だけにとらわれず、数年分の過去問を解いておくことが大切です。

過去問の英文の題材

標準的な問題で、取り組みやすいといえる北大英語ですが、ここで、英文の「題材」の傾向について見てみましょう。

大問1と大問2は論説が定番となっています。テーマは以下の通りです。
2015年度:「コメディー番組のギャグ」「商業的宇宙飛行の発展について」
2016年度:「現代人の生活は狩猟採集時代より豊かといえるか」「文化による食への認識の違い」
2017年度:「ダークツーリズムの人気について」「土地固有の建築について」
2018年度:「Grace Hopper氏の業績」「多重知性理論」
2016年度までは、身近で読みやすい題材でしたが、2017年度からはやや堅めの論説文となっており、一口に論説といっても、身近なものから硬質なものまでさまざまな英文に触れておく必要があるといえるでしょう。

大問3は2015年度と2016年度は論説でしたが、2017年度と2018年度はエッセイとなりました。普段から、より幅広いジャンルの英文に触れておく必要があるといえます。
2015年度:「イギリスの在宅教育と日本での可能性」(論説)
2016年度:「車と比較した場合の自転車通勤のメリット」(論説)
2017年度:「日本とフランスのワーク・ライフ・バランスについて」(エッセイ)
2018年度:「動物園についての賛否」(エッセイ)
論説にせよ、エッセイにせよ、さほど難解なテーマは取り上げられていませんので、比較的読みやすい英文といえます。ただし、設問Cの英作文では、単に本文を理解するだけではなく、本文を理解した上で自分の意見を述べることが求められるため、記述力、表現力を養う必要があります。

大問4の会話文のテーマも、取り組みやすい内容が多くなっています。
2015年度:「生態系について」
2016年度:「ジャズが人気の理由」
2017年度:「新しい技術と監視社会」
2018年度:「日本とイギリスの風の対処法の違い」
いずれも難解なものではなく、とっつきやすい文章や理解しやすい文章が選ばれています。文章の内容自体はわかりやすいため、選択する単語をしっかり見極めることで確実に得点したいところです。

北大英語対策のオススメ参考書

速読英単語(1)必修編[改訂第6版]Z会出版



英文を読みながら、その中で英単語を覚えるというコンセプトの英単語集。北大入試で必要とされる、標準的な語彙力と、文章の内容を的確につかむ力を養うにはぴったりです。

「必修編」には、入試に必須の約1,900語が掲載されており、難解な英単語が出題されない北大英語の対策には使いやすいでしょう。

取り上げられている文章は、幅広い題材が掲載されているのはもちろん、「文章として、読んでおもしろく、印象に残る」のも本書の特長。厳選された良質な英文で、語彙力と読解力を同時に身につけましょう。

大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)桐原書店




東進ハイスクールの安河内哲也先生による長文対策のための参考書。レベル3では、難関大の入試問題を中心に幅広い分野の英文が掲載されており、長文に慣れる上では有効です。

解説は、正解を導き出すための根拠から詳しく解説されているため、理解を深めることができるでしょう。

また、「徹底精読」のコーナーがあり、1センテンスごとに構文を図解して和訳した上、本文の意味をつかむために押さえておくべき文法や構文などのポイントも明示されています。

北大入試に向けて、長文に慣れ、速読の力を養いながら本文の内容をしっかり捉える力を養うことができます。

[自由英作文編]英作文のトレーニング 改訂版Z会出版




自由英作文で必須となる基本ルールが学べる問題集。論理的な英文を書くための基礎をポイントを押さえて学び、北大で問われる「確かな基礎知識をもとにした論理的な記述力」をバランスよく養うことができます。

問題は、意見論述をはじめ、手紙文や要約などさまざまな出題形式が網羅されているため、たとえ出題傾向の変化があったとしても臨機応変に英文を書き上げるための確かな記述力が身につきます。

音声ダウンロードもついているため、音を聞きながら理解を深めることもできます。センター試験英語の出題・対策センター試験の英語は、高校学習範囲をしっかり理解していれば解ける出題です。

中でも、高1、高2の学習範囲が大半を占めますので、早めの対策と基礎固めが大切です。また、時間配分には注意が必要。英語はリスニング対策も必要です。

文法問題の出題は「発音・アクセント」「空欄補充」「会話文補充」「並び替え」と幅広く基礎を問う出題です。問題自体は難しくはありませんが、長文読解などに時間をかけるためには、効率的に問題を解いていく訓練が必要です。

長文読解は、長文中の単語の意味を類推する問題や、要約問題、文補充問題、表やグラフをもとに答える問題など、さまざまな問題が出題されます。

語数は約700 語と比較的多いため、長い文章を効率よく読み解く力を強化しましょう。

リスニングは25問で、問題はすべて2回放送されます。後半の問題ほど難度が上がります。会話を聞いてふさわしい選択肢を選ぶ問題や、適切な英文を選ぶ問題、長めの英文を聞いていくつかの質問に答える問題が出題されます。音声を聞く前に後半の質問に目を通して、聞き取りのポイントをつかんでおき、効率よく要点をメモすることが大切です。

センター試験日本史の出題・対策

英語センター試験勉強法国立大は「センター試験」と「個別試験」の得点で合否が判定されますが、北大はセンター試験の得点の配点比率が高く、「旧帝大」と呼ばれる国公立大の中ではセンター比率が高い大学です。センターでは「得点率8割以上」が合格の目安といわれています。

とくに英語は、比較的高得点がとりやすい科目です。 中でも、配点の高い「長文問題」を時間内にミスを最小限に抑えて解ければ、かなり得点を稼ぐことができます。

対策としては、まず、文法問題を一通り網羅している教科書や参考書、問題集を用いて知識を固めましょう。特に、前置詞、仮定法、接続詞、現在完了などの分野は重点的に対策をしましょう。

また、会話文特有の言い回しや、並び替えに頻出のイディオムなどを押さえておきましょう。長文読解は、長文を読むことに慣れる、そして、独特の出題形式に慣れることが大切です。

過去問やセンター対策用問題集で独特な出題形式に慣れましょう。リスニングは「慣れ」が得点を左右しますので、できれば毎日、少しでも英語の「音」に触れる時間を作り、英語を聴き取る「耳」を養いましょう。

また、問題に目を通した上で、どこに重点を置いて英文を聞くべきかを判断する訓練も有効です。

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