北海道大学(北大)の「数学」入試対策

もくじ

出題形式・試験時間
前年度の出題(2018年度)
出題の傾向と解析
北大数学の入試対策
過去問の傾向を年度別に徹底解説
北大数学対策のオススメ参考書
センター試験数学の出題・対策

出題形式・試験時間

解答形式:全問記述式、選択問題無し 150点満点
試験時間:文系90分、理系120分
試験範囲:文系:数Ⅰ・A、数Ⅱ・B、理系:数Ⅰ・A、数Ⅱ・B、数Ⅲ

前年度の出題(2018年度)

文系数学

第1問 正弦定理・余弦定理、円の性質 数Ⅰ・数A
第2問 2次関数の最大最小 数Ⅰ・数Ⅱ
第3問 確率 数A
第4問 判別式と共有点、積分法を用いた面積の求め方 数Ⅱ

理系数学

第1問 空間ベクトルの内積 数B
第2問 複素数平面 数Ⅲ
第3問 整数問題を含む条件付き確率 数A
第4問 円と直線における不等式の表す領域 数Ⅱ
第5問 微積面積問題、不等式の証明 数Ⅱ、数Ⅲ

出題の傾向と解析

文系数学

文系数学は90分で4題出題され、難易度も他の旧帝国大学よりも高く、いかに完答するかではなく、いかに点を取りこぼさないかに重点が置かれます。

2018年度の文系数学は、漸化式やベクトルの問題がなくなったことや、近年ではあまり出題されていなかった領域の問題が出題されたため、難化傾向でした。

第1問は三角比と外心に関する知識が問われます。基本問題のため、完答を目指したい所です。2問目(1)は受験で問われる2次関数の典型問題です。(2)は図形的な問題の見方が必要になります。3問目の題材は良く目にするものです。丁寧な数え上げと場合分けがポイントです。第4問は典型問題のように感じますが、計算が複雑化しやすく容易に解答まで結びつかない難問です。

理系数学

理系数学は標準問題が多く、理系学生にとっては多くの問題で得点できることを期待されます。特に医学部受験者は簡単な問題が出された年度は完答+満点を狙うことが大事です。

2018年度では複素数平面が連続で出題されており、対策が出来ていたかが争点になったかもしれません。問題の難易度は昨年度からは大きく変わらない程度という認識で大丈夫です。

第1問は丁寧な計算と正確な計算さえ出来れば完答を目指せる問題です。2問目の複素数平面化での図形処理は北大理系数学で良く出てくるテーマになっています。このテーマは必ず演習を積み重ねましょう。また、本問は処理の方針を立てられるかがポイントです。3問目は丁寧なリード文に従って解くことがポイントです。第4問は図形と式の考え方が深く問われます。第5問は積分法の知識と計算力によって得点が期待できる問題です。また(2)の問題は(1)を利用できるかがポイントです。

北大数学の入試対策

文系数学+理系数学(医学部保健学科)

北海道大学の文系数学は旧帝国大学内では難易度が高く得点を取りづらいのが特徴です。そのため、高得点をとるよりも如何にとれる問題で取れるかがカギとなってきます。では、実際に分野別に分けて入試対策を見ていきましょう。

数ⅠA


2次関数、2次方程式、2次不等式を扱う問題は毎年必ず1題出題されます。そこに3次関数などの数Ⅱ分野の問題が融合され、より複雑になる可能性があります。

数Ⅰ分野の2次関数、2次方程式、2次方程式問題と親和性が高いのは微分・積分の問題であるため、そちらも合わせて融合問題の演習を積み上げていきたいですね。

また、数A分野は図形分野の出題はあまり多くありません。

しかし、直近4年の過去問では確率の問題か整数問題が毎年必ず一問出題されています。年度によっては、各一問出題されています。確率の問題は場合の数の問題も内包されているため両方の学習が必要となります。整数問題については、一般的な問題はあまり出てこず、数学的なセンスが問われる可能性があります。

数ⅡB


数Ⅱ分野では微分・積分問題が例年出題されます。数Ⅰ分野との親和性が高く融合問題が出題される可能性が高いです。計算力も求められる問題があるため、日頃から丁寧に早く計算できる対策をしておくといいですね。

また、三角関数の問題も出題頻度は低いですが、出題されています。数Ⅱ分野は隙のない対策が必要です。 数B分野では、過去に5年連続でベクトルが出題されているため、ベクトルは頻出分野と言えるでしょう。

また、数列の問題も試験では問われることがあります。漸化式の問題が良く問われています。その中でも、2017年度の問題では確率漸化式が問われているため、どんな問題が来てもいいように万全な対策をしていきましょう。

対策

北大の文系数学は1題に対する配点比率が高く、1題を全て落としてしまうと他の教科での挽回が難しくなります。しかし、難易度が高い分受験生全体が高得点を取ることが難しいことも留意してください。

まず、頻出分野である、2次不等式、2次方程式、2次関数分野の勉強は怠らずに行うことです。この問題は毎年1問必ず出る問題でもあるため、取りこぼしができません。

また、数A分野の整数問題を取りきろうと思う受験生は、一筋縄では行かない問題があるため、整数問題専門の参考書を買って勉強をするべきです。

とはいっても、受験生全員が高得点が取れる問題ではないため、あまり気負わずに受験当日は臨んでください。取れる問題は必ず取るというスタンスが北大文系数学においては重要です。 万遍ない学習を行って取ることが出来る問題を如何に取りこぼさにかがそのまま合格に直結してきます。

例年、簡単な問題が1問は含まれるためその問題は必ず完答を目指しましょう。

理系数学(総合入試)

北海道大学の理系数学は旧帝国大学内では、標準問題を多く取り扱っており、高得点争いになる可能性があります。如何に高得点をとっていくのかを見ていきましょう。

数ⅠA

理系数学では、数Ⅰ単体からの出題はまったくありません。数Ⅱ、数Ⅲとの融合問題の中に含まれている程度だという認識で大丈夫です。数Ⅱ・数Ⅲの勉強をしていれば自然と数Ⅰの知識や演習は出来ているため特に対策が必要と考えなくてもいいです。

しかし、数Aに関しては、確率の分野の問題は例年1題は必出で、整数問題との融合も見受けられます。数A単独で出題されるパターンがほとんどのため、確率分野と場合の数分野の対策は必須となります。

数ⅡB

数Ⅱ分野も単独での出題はあまりありませんが、融合問題で数Ⅱの知識が良く問われることとなります。背理法などの式と証明分野の知識、図形と方程式の円や直線の軌跡、領域問題そして図示問題、三角関数と指数対数関数の基本的計算などなど、問われる知識・計算にムラがありません。その為、受験生としてもヤマをはった学習はさけ、基礎基本の徹底をすることが重要です。

また、数Bからはベクトル及び数列が出題されます。ベクトルでは空間ベクトルなども出題されていますが、分点や内積を中心に勉強しましょう。数列は例年必出の問題ではありませんが直近4年の統計では2年周期で出題され、そのあとの年も必ず出されるという傾向が出ています。数列は思考力が問われる問題が多く出題されますので、数多くの演習を積み重ね数学的思考力を養うことが必要です。

数Ⅲ

数学Ⅲ分野の微分・積分問題からの出題は必出で毎年1~2題出されるため、高得点を目指す場合は、特に深く勉強しておかなければいけません。また、複素数平面からの出題が直近3年で3年連続ででています。北大は特にテーマに絞って連続で出題してくる可能性があるため、演習を積み重ねておきましょう。

対策

北大の理系数学の最大の特徴は、分野単元を超えた統合的な知識を試す問題が多いということです。ですが、単元別学習だけを行っていては太刀打ちできない問題が多いため、この統合問題にどのように立ち向かって行くかが最大の入試対策となります。

また、各分野の統合問題と言っても、他の理系旧帝国大学よりは標準問題が多く、高得点を狙いやすい問題構成となっている点も留意しておきましょう。

まず、幅広い分野をまたがる知識の統合には、教科書レベルの問題を徹底的にやりこむことが重要です。付け焼刃の基礎基本の反復は逆に混乱を生むだけなので行ってはいけません。単体では出題されない数Ⅰを含め、数A、数Ⅱ、数B、数Ⅲ全ての教科書問題をやりこむことが基礎体力をつけることに繋がります。

また、それと並行して網羅系の参考書を徹底的に行うことも重要です。教科書レベルでは取り扱っていない問題もたくさんあるため、網羅系参考書で各分野の解法を理解し運用する術を学びます。

そして、この両方を高度にやりこなした後、手をつけるべきは融合問題の問題集、もしくは過去問です。この一連のスケジュールをこなすことによって北大数学高得点が一歩づつ近づくこととなります。

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過去問の傾向を年度別に徹底解説

2017年度

文系数学

第1問 平方数の整数問題 数A
第2問 平面ベクトルの内積 数B
第3問 確率漸化式 数B
第4問 定積分、関数の最大最小と極値、2次方程式と2次不等式 数Ⅰ、数Ⅱ


第1問は、(1)の絞り込みのリードを上手く使えるかがポイントです。2問目の(1)は各種条件を使った計算問題で、(2)は文字定数として残るrに惑わされないか、そして位置条件をしっかりと使いこなせるかがポイントです。第3問は確率漸化式の典型問題です。第4問(1)は積分法の計算問題です。(2)は問題文の意味を3次関数の次元に置き換えて考えることが出来るかどうかが試されます。

理系数学

第1問 平方数の整数問題 数A
第2問 微積融合問題 数Ⅲ
第3問 複素数平面における図形問題と領域 数Ⅲ
第4問 独立試行、反復試行の確率 数A・数B
第5問 円と曲線、不等式の領域問題 数Ⅱ


第1問は、(1)の絞り込みのリードを上手く使えるかがポイントです。2問目は定積分の計算を誘導に従って解けるかがポイントです。3問目は複素数平面において、三角形の外心の定義を上手く立式できるかがポイントで慣れていないと難しい問題です。4問目の確率においては、シグマを用いた計算で出すことが出来なければ、具体的に数え上げてもできる問題なのであきらめないことが重要です。5問目は条件面を考慮すると、領域と最大・最小の考え方に着地できます。

2016年度

文系数学

第1問 微分法、接線の方程式、法線の方程式 数Ⅱ
第2問 定積分、絶対値を用いた2次関数、1次関数 数Ⅰ・数Ⅱ
第3問 平面ベクトル、正弦・余弦定理、加法定理 数Ⅰ・数Ⅱ・数B
第4問 自然数を用いた整数問題(不定方程式) 数A


第1問は曲線の接線に関する典型問題です。過去問演習で特に良く聞かれる事項です。2問目は絶対値によって、表示関数が複雑になり、計算力が試されます。3問目は図形に関する知識、三角比や三角関数、ベクトルなどが問われます。4問目の整数問題では自然数を用いることから始まり、不等式によって導く少し難しい問題です。

理系数学

第1問 複素数平面と2次関数の最大最小 数Ⅲ・数Ⅰ
第2問 定積分でで表された関数の極値 数Ⅲ
第3問 条件つき確率 数A
第4問 3次関数と漸化式、数学的帰納法の融合問題 数Ⅱ、数B
第5問 空間ベクトルと放物線 数Ⅲ、数B


第1問の(1)は計算問題です。(2)は2次関数軸の場合わけが生じます。2問目(1)は丁寧な計算力が問われ正確な定積分の処理が問われます。3問目の確率問題に関しては、引き出しがA、Bに分かれているため、場合分けが複雑になります。確認ぬけがないように注意しましょう。4問目の(3)は数学的帰納法を用いた解き方が発見できるかがキーポイントです。また、a1,a2,a3を確認するためには地道な計算が必要です。5問目(1)は計算問題、(2)は球面の存在条件の読み解き方がキーポイントです。(3)は2次曲線の知識があるかないかが試されます。

2015年度

文系数学

第1問 直線の方程式、接線と法線 数Ⅱ
第2問 漸化式 数B
第3問 平面ベクトルの内積 数B
第4問 確率 数A


1問目は典型的な微分法の問題です。2問目は、リードに従ってbnを導出し、(2)ではpが-1かどうかで場合分けできることを確認することが重要です。3問目の(1)はベクトル計算、(2)は点の位置によって場合わけが必要なやや難問です。第4問は基礎的な確率問題のため完答しましょう。

理系数学

第1問 接線と法線、関数の増減、極値 数Ⅲ
第2問 漸化式 数B
第3問 空間ベクトル 数B
第4問 確率 数A
第5問 定積分で表された関数 数Ⅲ


第1問は計算力を試される問題なので、基礎から応用までの計算をしっかりと出来るようにしておきましょう。2問目の漸化式は丁寧なリード文があり、(1)を出すことは簡単です。(2)からは、場合分けが必要になるのであらゆる角度から丁寧に場合分けをしましょう。3問目は典型的な空間ベクトルの問題です。4問目は問題の設定が少し複雑ですが、分解することが出来れば完答にまで持ち込めるでしょう。5問目はタフな計算力を試されますが、(2)が出来れば完答までもう少しです。

北大数学対策のオススメ参考書

教科書の振り返り

北大数学は基礎基本の徹底が点数に結びつきます。また、公式や定理の深い理解が所見問題への解法指針となる場合も多くあります。勉強に近道はないため、早い時期から教科書事項の反復理解がおすすめです。

東進ブックス沖田の数学シリーズ

・東進ブックス沖田の数学Ⅰ・Aはじめからていねいにシリーズ
・東進ブックス原田の数学Ⅱ・Bはじめからていねいにシリーズ

また理系の受験生で数Ⅲに不安を覚えており、一度教科書レベルに戻って公式や定理を確認したいと思っていたら、下記の参考書がおすすめです。一見遠回りに見えたとしても一度立ち止まって基礎基本の抜けがないかのチェックも行いましょう。

数学が面白いほどわかるシリーズ

・坂田アキラの 数IIIの微分積分が面白いほどわかる本
・志田晶の 複素数平面・式と曲線が面白いほどわかる本 (数学が面白いほどわかるシリーズ)



解法パターン網羅学習

教科書の振り返りで基礎固めをしながら学んだ公式や定理がどのように解法に結びつくのかのパターン学習も並行して進めましょう。解法パターンの暗記に関しては、量をこなす必要があるため、網羅系の量をこなせる参考書がおすすめです。

青チャート式基礎からの数学シリーズ

・新課程青チャート式基礎からの数学1+A
・青チャート式基礎からの数学2+B
・青チャート式基礎からの数学3―新課程

知識統合学習

基礎基本の定着と、解法パターンの理解の定着が高度に出来ていると感じたら、すぐに知識統合学習に移りましょう。この学習では実践問題に触れることがとても重要です。北大数学に限らず、範囲を跨った融合問題への対処法をしっかりと身に付けるための学習が所見問題への対応センスを磨きます。以下の参考書を使って習得していきましょう。

数学重要問題集

・数学重要問題集ー数学1・2・A・B(文系) 2017
・数学重要問題集ー1・2・3・A・B(理系) 2018


過去問学習

最後は過去問学習を行い、北大がどのような傾向でどんなことを聞いてくるのかを整理しましょう。また、ここで見つかった学習上の弱点は一度網羅学習で紹介した参考書を使って復習を行いましょう。一歩一歩が大切です。

北大の理系数学15カ年[第5版] (難関校過去問シリーズ)



赤本北海道大学(文系−前期日程)

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