皆さん、こんにちは。武田塾大森校です。
3月の中旬に差し掛かり、いよいよ来年度の進路が決まってきた方も多いのではないでしょうか。希望を膨らませ大学に進まれる方、悔し涙を流し浪人を決めた方、さまざまいらっしゃると思います。
そこで今回は新たなスタートを切る皆さんへ、1つの書籍を紹介したいと思います。
それはスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」です。何の本か知らないけど、本屋さんでこのおじさん見たことある!!という方が多いでしょうか?
原則中心の生き方、インサイドアウト
私自身この書籍に出会ったのが、大学を卒業した社会人1年目の時でした。丁度リーマンショックが起きた頃でしたので、将来への漠然とした不安の中、悩んでいたり、躓いたときにこの本に助けられました。
この本は「原則中心の生き方」を提案するものでした。「原則中心の生き方」って言われるとよく分かりませんが、具体的にいうと「内面を磨くこと」です。
本書の中では「インサイドアウト」なんて言葉を使っています。私が尊敬する一人である元プロ野球選手の松井秀喜が言った「バットをどう振るかだけに集中する。自分のコントロール出来ることだけ集中する」にガシッとはまった瞬間でした。
多分、松井は読んでいないだろうけど(笑)それでは以下でざっくりそれぞれの習慣についてまとめていきたいと思います。
私的成功
第一から第三の習慣は私的成功を達成するために必要なものです。この3つの習慣で重要なキーワードは「依存」と「自立」です。
第一の習慣:主体性を発揮する
いきなり例え話ですが、ある人は「外が雨」という(外からの刺激)があって、「なんだか気持ちがどんよりするな」という気持ち(反応)になります。またある人は「今日もまた虹がみられるかな?楽しみだな」と反応します。
つまり、刺激でも人によって反応は異なるんです。もっと言い換えると反応はその人が選択できるのです。ゆえに気持ちがコントロールできれば、行動もコントロールできますよね。
まとめると、主体性を発揮するとは「自分で気持ちや行動をコントロールしましょう!!」ということです。
第二の習慣:目的を持って始める
この習慣は、「人生の最後はどのようになっていたいか?という自身の理想像を作りましょう!!」という習慣です。
またまた野球の話ですみません。私が愛してやまない読売巨人軍の球団像、選手像は「紳士たれ」です。この球団像、選手像が様々な行動を決定づける指針(ルール)となるのです。
例えばジャイアンツではどんな指針(ルール)があるかと言うと、 ・茶髪、長髪、ひげ禁止
・ジャイアンツタイム(決められた時間の30分前に必ず集合)
・球場入りのときは襟付きでないとダメ
・登録名のニックネーム不可。(ロッテの「サブロー」選手が移籍し、登録名を「大村三郎」に変更した。)
等
長年応援している者としては最近パッとしないな~などと思うことが多いのですが、「紳士じゃないな」ということが増えてきたからかもしれませんね。
第三の習慣:重要事項を優先する
第一、第二の習慣をもとに何をするべきか行動のリストは出来上がると思います。そのリストの中から「優先順位をつけて行動しましょう!!」というのがこの習慣です。
本書では具体的に優先順位の付け方を提示しています。
それは以下の基準です。 1つ目の軸は、重要かどうか?
(ん~これは当たり前)
2つ目の軸は、緊急かどうか?
(ここがポイント)
これらの基準を基に、上の図のように行動を分類していきます。
すると、どうでしょう?
自分が取るべき行動が見えてきませんか?
何か上手くいっていない時って、「緊急」のものしかやっていないことが多くあります。皆さんにとって、一番優先度が高いものは「重要で」、「緊急でない」ものです!!
例えを挙げていくと、わかりやすいでしょう。
どうして○○○になりたいのか? ○○○になるとどんなことが出来るだろう? ○○○になった人の生き方を知りたい!!・・・等
皆さんの将来についてですよね。
このように自分の行動を振り返ったり、何から手を付ければいいか分からなくなったとき、抜群の威力を発揮してくれます。
公的成功
第四から第六の習慣は公的成功に必要な習慣です。一人でできないことも他者と信頼関係を築き、協力してより大きな成果を目指しましょう!!ということが書かれています。
当然のことなのですが、一人の力って意外と小さいものです。勘違いしてほしくないのですが、周りにやってもらえば、何もしなくていいじゃん!!ということではないです。
私的成功の上に成り立つのが、公的成功です。それでは各習慣についてみていきましょう。
第四の習慣:Win-Winを考える
Win-Winとは、自分も相手も勝つという考え方です。チームスポーツで考えると分かりやすいでしょう。
例えばバスケットボール。
バスケットボールは5人で戦うチームスポーツです。この場合のWin-Winとは「自分も活躍して、チームメイトも活躍する」状態です。
自分が得点したいからといって、パスを出さず一人で攻めちゃう人はだめですよ~というのが第四の習慣です。この習慣で重要なのが、譲り合いの習慣ではないという事です。
前述しましたが、公的成功は私的成功の上に成り立つものです。ゆえに、しっかりと個人スキルを磨いた上で、初めてチームワーク(Win-Win)が成り立つという考えです。
個人とチームワークのバランスについてこの習慣では解説しています。よくあるスポーツアニメや映画の中で、チームワーク最悪の弱小チームがチームメイトと苦難や逆境を乗り越えることで一致団結し、最終的には強豪チームに勝っちゃうと言うのがありますが、あれは・・・半分嘘です。
何度も強調しますが、個人スキル(私的成功)があって初めて、チームワーク(公的成功)が成り立ちます。
第五の習慣:理解してから理解される
チームワークを発揮するにも、相手のことを知らないと意味がありません。その上で相手を理解するためにはどのようにすれば良いのでしょうか?
その答えはずばり、「聞く」ことです。
なんだ、この習慣簡単じゃん!!と思った方、注意です。
「聞く」にも段階があります。
本書では「聞く」について以下の5つのレベルがあると書いています。
①無視をする(あるいは実際に聞いていない)
②聞いたふりをする(あいづちを打つ)
③選択的に聞く(会話の部分部分しか耳に入れようとしない)
④注意して聞く(注意深く集中して相手の言葉を聞くようになる)
⑤感情移入して聞く
本書では⑤まで行かないと相手の見ている世界を見ることは絶対に出来ないと言っています。
聞くの究極形は⑤です。
第六の習慣:相乗効果を発揮する
この習慣で重要なのは自分と相手の相違点を尊重することです。 その為には第四、第五の習慣が必要不可欠となります。
前述の習慣を駆使し、いいチームを作りましょう。